ALL GROWN UP流ピストの楽しみ方

今週は自転車をテーマにした新作を発表したALL GROWN UPのデザイナーの森靖隆さんにお話をうかがいました。森さんがここの所ずっと熱中しているのがピスト。ピスト、フィクストバイク、フィクストギア、固定ギアなどいろいろな言葉がありますが全部同じです。私自身は乗ったことがないのですが、去年くらいからCCPさん、PEDAL.E.Dさん、TRACKSTARの代理店のダイスアンドダイスさんなど自転車好きの人が増えてきて、あと立花ハジメさんのウエブサイトなんかもみたりしてどんどん刺激されてる状態です。
そこで森さんにはピストの楽しみについていろいろ聞いてみました。
            

◎自転車に興味を持ったのはどんなきっかけだったのですか。

            森:僕は海外に行くときはスペクテイターのバックナンバーをもっていって読むことが多いのですが、たまたまあるとき京都でピストの大会が行われるとかいう記事をよんで、何だこの自転車??おもしろそうって思って帰国してすぐ調べて買いました。

◎そうですか。ちなみに最新号出ましたよ。でも、いきなりピストに乗ったんですか。

森:何も知らないところから乗りました。普通の自転車とはまったく別のところがありますね。ずっとこいでなければいけないですからね。
例えば普通にカーブを曲がる時にもひっかかって転んじゃったりとかね。で、You Tubeとかでいろいろ調べたらサンフランシスコとかのMASHというチームの映像をみてスキッドというテクニックを使って曲がる事を知ってそこから独学で練習しました。夜中に家の周りを一人で何度も転びながらぐるぐると回ったりして(笑)。
で、何とか乗れるようになった頃にピストがスケートボードのような感じでブームになり始めているらしいということを知った感じです。
あと、浅草とか月島にいる人たちですごい人達がいるらしいです。なんでも居酒屋風自転車屋があるとか。

            ◎あ、それパンチサイクルのことじゃないですか。CCPの皆さんもパンチサイクルで組んでもらってるらしいですよ。

森:あ、それそれ。いこうと思ってったんですけど、僕もともと浅草だったんでいくとおばあちゃんとか地元の友達とかにつかまっていまだにたどりつけてないんですよ(笑)。

◎森さんは群馬の自転車屋さんで組んでもらったんですって。

森:僕はネットでそのショップを見つけて、知識はなかったから毎日毎日初歩的なことから1時間ずつくらい電話したんですけど(笑)、親切にしてくれて最後は手紙まで書いてくれました。今は自分でメンテナンスしてるんですけど。

            

             

◎街ではピストに乗ってる人って見分けがつくんですか。

森:やっぱりわかりますね、乗り方で。あとわりと大人の人が多いような気がする。それと、お互いの自転車をみて会話が生まれたりとかありますね、「すごいですね。その自転車」みたいなところから。

◎そうなんだ。そんな感じって今までなかったんじゃないですか。街でふれあいが生まれるなんて。

森:おもしろいですよね。言葉にするとありきたりになっちゃうんですけど、新しいストリートカルチャーが生まれつつあるのかな、なんて思っちゃったりもするんですよね。

◎自転車そのものに凝れる部分が多いということなのかな。

森: 僕の直感的な感じではみんなカスタムするという楽しみがあるっぽいんですよ。ピストってタイヤとフレームとギアとチェーンみたいにすごく単純な構造でできてるので壊れても自分で直せるし、どんどんカスタムができるのでガンプラっぽいなと思います。
ちょうど僕達の先輩の世代で、30代くらいの人がニッコニコでやってる印象で。。
あと、トリッキーなことやってる人たちもいれば、スピードに乗ってトラフィックサーフィンしてる人たちもいる。

◎トラフィックサーフィン??

森:僕もTシャツでそんなイメージのものをやってるんですけど、道の波にのるという感覚で車がビュンビュン通ってる太い道をすごいこいでるとするじゃないですか、気持ちとかも超クリアにして。そうすると時速45kmとかで車と同じくらいのスピードで走ってる時があって、その時に道自体の流れに乗れてる感じがする瞬間があるんです。
道によって流れって違うじゃないですか、東京だと246号と環七と駒沢通りとで流れが違う、それを自転車でも感じられるときがあるというか。。。
気持ちいいですよ、脚はものすごくこいでるのでそのせいもあって宙に浮いてるような感じで。
いきなり信号が赤になったり、タクシーが出てきたりとかあるので常に前を向いてないといけないですけど、気分はすごくハイになってます。

   

 

 


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